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解任会見からコミュニケーションと組織トップの役割を考える
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    JUGEMテーマ:ビジネス

    サッカー日本代表の監督を突然解任されて、前代表監督になったハリルホジッチ氏の会見があり、多くの報道関係者が集まったという。ワールドカップまで2ヵ月という時期に監督を解任されるというのは極めて珍しいという。会見を直接拝見したわけでもないので、あくまで想像の域を出ないのだが、会見そのものが、氏と選手そして協会との関係を表しているようである。

     

    会見の開催を聞いて感じることが2つある。一つはやはりコミュニケーションのことで、もう一つは組織のトップの役割ということだ。

     

    まず、コミュニケーションについて。全体の会見時間が1時間とされているのに、終わってみると1時間半。質疑を受け付けないままの1時間ほどの独り語り。解任の理由が選手とのコミュニケーション欠如というが、一端が伺えるようである。つまりは、自分に一生懸命になってしまって、受け手のことをみていない。氏の話し方や会議のすすめ方は、受け手に欲求不満を高めてしまう。語る言葉が相手に伝わっていない。一方的な会話の手法は、何も考えていない人や初級者には通用するだろうが、相手の力を認め尊重するコミュニケーションのすすめ方ではない。いままで合宿などの機会で、一方的な語りが幾たびかあったでろうことが想像される。いくら内容がよくても、伝わらないのだから、心を閉ざす人が出てきてもおかしくない。

    また組織のトップはまわりから尊重され、奉られるべきと感じさせる点もいただけない。周囲がお膳立されるよりも、逆に気を配って立ち回らなければならない。良好なコミュニケーションの事例として、ときに食事をごちそうしたりプレゼントしたことがあるというエピソードを挙げたが、与える側と与えられる側という上下関係を説明しただけで、かえって格差をはっきりさせ、相手を尊重などしていない。

    コミュニケーションに問題があると思われる発言は、「あなたには、問題がある、となぜ言ってくれなかったのか。一度として言われたことはなかった」と語った点だ。そんなことを言いぐさが通用すると考えている点で、指導者として適切だろうか。組織のトップは、人の言葉に耳を傾けないといけない。日頃から、自分の問題点を理解しようとしている人でない限り、周囲は忠告やアドバイスをしようと思わない。遠ざかる。そもそも自分の問題点に気づけない人が、周囲の言葉を聞くだろうか。あなたには問題があると直言したら、激怒せず冷静に受け止めるだろうか。カリスマ型といわれる人には、共通している点がある。それは末路がお粗末ということだ。一時期祭り上げられたとしても、最後は否定されてしまう。謙虚に物事を受け止められるかが重要なのだ。

     

    そしてもう一つは、組織のトップとしての役割意識がないという問題だ。氏は指導者として最も大切なことを見失っている。それは、結果を出さなかったという点だ。選手そして集団のとりまとめとしての境界はその道のプロ達だ。なんだかんだといっても結果を出すならばついていく。今回の解任の理由はここに尽きると思われるが、監督としての力が不足していたということだ。結果を出すための方針を提示できなかったところに最も大きな問題点がある。この人についていっても結果がでないと見限られたのだ。少なくとも、核となる方には今後はこれで行くということの説明をしておくべきだった。説明責任を果たしていない。そこを見誤った。

     

    ビジネス上の経営者として例えてみれば、数年来業績不振であった社長が株主総会を前にオーナーから社長解任を通達されたということだろう。解任の憂き目に遭った方が会見で、来期以降もわたしに経営させれば業績をあげるということを涙ながらに臆面も無く語ったのだ。今までの業績不振は、環境変化が原因、従業員も力不足、個別の製品開発力がない。それぞれの業務の面で力を発揮しろと言っているのにそれができない。国内でななく海外に出て武者修行をさせてもライバルに負けている。こんな戦力では勝てるはずもない。最近の業績不振は個別能力不足に尽きる。ただし、わたしにはビジョンがあるし戦略もある、と語っているのが今回の姿だ。そして戦略もよく考察すれば、あまり効果が上がるようなものではない。さてこんな状況で、来期も経営させようとだれが考えるのか。

    組織の長を変えれば結果がついてくるものではない。この社長のもとでは、荒波は乗り切れないという判断だろう。ここ数年経営を委ねてきた側にも当然問題があるし、従業員にも問題はあろう。しかし、そこを制御するのが経営者の役割なのだ。それが出来なかったのだから、結果を受け入れなければならない。まさか涙ながらの弁明とオーナーそして従業員批判をしているようでは経営者として幼いと言わざるを得ない。
    解任監督が、所属先との関係をぼやくような会見を開くのは異例だという。淡々と受け止めて、静かに去っているのが通例だという。もし会見を開くとしても、冷静に状況を判断すると共に、次への課題を提示するのが監督の役割だろう。氏の行動は、監督としての責務を果たしていないということになるのだろう。

    | HIROOKA | 08:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
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